ピリピ人への手紙 1

1 キリスト・イエスの奴隷であるパウロとテモテから、ピリピの町にいる牧師と執事たち、およびクリスチャンの皆さんへ。 2 どうか、神様の祝福があなたがた一同にありますように。 父なる神と主イエス・キリストが、一人一人を、あふれるばかり祝福し、心にも生活にも、平安を満たしてくださいますように。 3 あなたがたを思う私の祈りは、いつも神様への賛美にあふれています。 4 そして、私の心は喜びに満たされるのです。 5 それは、あなたがたが、キリスト様についての良い知らせを、初めて聞いた日から今日まで、全力をあげて、その知らせを宣べ伝える働きに協力してくれたからです。 6 あなたがたの内面に良い働きを始めた神様は、引き続き、必ずそれを恵みのうちに成長させ、やがてキリスト・イエスが帰って来られる日に、ついに完成してくださると、私は堅く信じています。 7 こう考えるのも、きわめて当然です。 あなたがたは、私にとって特別な存在なのですから。 私が獄中にある時も、自由の身で真理を弁明し、キリスト様のことを語っている時も、あなたがたは、私と共に神様の祝福をいただいたのです。 8 私がキリスト・イエスのやさしさをもって、どんなに深くあなたがたを愛し、慕っているかをご存じなのは神様だけです。 9 私はこう祈っています。 どうか、あなたがたの他の人々への愛が、もっともっと満ちあふれますように。 同時に、霊的な知識と洞察力も、さらに深められますように。 10 それは、あなたがたに、善悪をはっきり見分ける力がいつも備わり、主が来られる日までずっと、だれからも非難されることなく、心がきよく保たれるよう、願うからです。 11 どうか、常に神の子供にふさわしく、親切な良い行ないができますように。 それは、大いに主をほめたたえ、主の栄光を現わすことになるのです。 12 愛する皆さん。 このことは、わきまえていてほしいものです。 つまり、ここで私の身に起こることはすべて、キリスト様についての良い知らせを広めるのに、たいへん役立っているという事実です。 13 周囲の人たちはみな、兵営の兵士に至るまで、私が、ただクリスチャンであるというだけの理由で投獄されていることを、知っているからです。 14 また、私を見て、ここにいる多くのクリスチャンは、投獄など恐れなくなりました。 ともかく、彼らは耐え忍んでいる私の姿に勇気づけられ、ますます大胆に、キリスト様のことを人々に語るようになったのです。 15 もっとも、中には、神様が私をこのように役立ててくださるのをねたんで、この良い知らせを宣べ伝えている人もいます。 彼らは、勇敢な伝道者という名声がほしいのです。 しかしこのほか、もっと純粋な動機から伝道している人もいます。…

ピリピ人への手紙 2

1 あなたがたの間には、クリスチャンとして互いに励まし合う気持ちが、少しでもありますか。 私を助けたいと思うほどの愛がありますか。 私たちは同じ御霊様を共にいただいており、主にあって互いに兄弟であるということの、ほんとうの意味がわかっているでしょうか。 やさしい心と思いやりが、少しでもあるでしょうか。 2 もしそうなら、互いに愛し合い、心からうちとけ合い、心と思いと目的とを一つにして共に働き、私を心から喜ばせてください。 3 自己中心的になったり、見栄を張ったりしてはいけません。 謙そんになって、他の人を自分よりもすぐれた者とみなしなさい。 4 身の回りのことばかりに、とらわれるのではなく、他人にも目を向け、その行動にも関心を持ちなさい。 5 私たちに対するキリスト・イエスの態度を、見ならいなさい。 6 キリスト様は神様なのに、神様としての権利を要求したり、それに執着したりはなさいませんでした。 7 かえって、その偉大な力と栄光を捨てて、奴隷の姿をとり、人間と同じになられました。 8 そればかりか、さらに自分を低くし、まさに犯罪人同様、十字架上で死なれたのです。 9 しかし、それだからこそ、神様はキリスト様を高く天に引き上げ、最高の名をお与えになりました。 10 それは、そのお名前のもとに、すべてのものが天でも地上でも地下でもひざまずき、 11 すべての口が「イエス・キリストは主です」と告白して、父なる神がほめたたえられるためです。 12 心から愛する皆さん。 私がそちらにいた時、あなたがたはいつも、私の教えに細心の注意をはらって従ってくれました。 離れている今はなおさら、注意深く善行に励んでください。 救われているのなら、当然そうすべきなのです。 深い尊敬の思いをこめて神様に従い、神様をお喜ばせできないことからは手を引きなさい。 13 神様は人の心に働きかけて、従おうとする思いを起こさせ、神様が望まれる行ないができるよう、助けてくださるのです。 14 何事においても、不平を言ったり、理屈をこねてはいけません。 15-16 だれからも非難されないためです。 心の曲がった頑固な人がひしめいている暗い世の中で、あなたがたは、神様の子供として、汚れのない、きよらかな生活を送らなければなりません。 世の人々の間で、いのちのことばを高く掲げ、燈台のように輝きなさい。…

ピリピ人への手紙 3

1 愛する皆さん。 どんなことが起ころうと、主にあって喜びなさい。 こう何度も言いますが、それを私は、別にわずらわしくは思いませんし、あなたがたも聞かされたほうがいいのです。 2 救われるためには割礼(男子の生殖器の包皮を切り取る儀式)を受ける必要があると教える、あの悪い連中を警戒してください。 危険な犬ですから。 3 肉体の一部を切り取りさえすれば、神様の子供になれるのではありません。 霊をもって神様を礼拝する者こそ、神様の子供なのです。 その礼拝こそが、ただ一つの真の「割礼」です。 クリスチャンの誇れることと言ったら、キリスト・イエスが成し遂げてくださったわざだけです。 自分で自分を救うことなどとてもできないと、よく知っているはずです。 4 しかし、万一、自分を救える見込みがある人間をあげるとしたら、それは私だ、と言ってもいいでしょう。 もし、人間的に見て救われる人がいるとしたら、私には、確かにその可能性があります。 5 生粋のユダヤ人として、由緒あるベニヤミンの家系に生まれた私は、八日目に、ユダヤ人のしるしとしての儀式である、割礼を受けました。 つまり、だれにも引けを取らない、正真正銘のユダヤ人です。 その上、ユダヤ教のおきてや習慣のすべてを守る点にかけては、最もきびしいパリサイ派に属していました。 6 熱心さの点ではどうだったかと言うと、もちろん、熱心なあまり、教会を激しく迫害したほどです。 そして、ユダヤ教のささいな規則や規定にも徹底的に従おうと、懸命に努力しました。 7 しかし、以前、非常に価値があると思っていたこれらのものを、今ではことごとく捨ててしまいました。 それは、ただキリスト様だけに信頼し、キリスト様だけに望みをかけるためです。 8 そうです。 主であるキリスト・イエスを知っているという、途方もなくすばらしい特権と比べれば、ほかのものはみな、色あせて見えるのです。 私は、キリスト様以外のものは、がらくた同然にみなし、全部捨ててしまいました。 それは、キリスト様を自分のものとするためであり、 9 また、もはや、良い人間になろうとか、おきてに従って救われようとか考えるのはやめて、ただキリスト様を信じることによって救われ、キリスト様と結ばれるためです。 神様が、私たちを正しい者と認めてくださるのは、信仰――ただキリスト様だけに頼ること――を持っているかどうかで、決まるからです。 10 私は今、ほかのことはいっさい考えず、ただこのことだけを求めています。 つまり、真にキリスト様を知ること、キリスト様を復活させた超自然的な力を、身をもって体験すること、そして、キリスト様と共に苦しみ、また死ぬとは、どういうことかを知ることです。 11 死人の中から復活した者特有の、生き生きとした新しいいのちに生きる者となるためには、どんな犠牲もいといません。 12 なにも、自分が完全な人間だ、などと主張するつもりはありません。 学ぶべきことも、まだたくさん残っています。 ただ、キリスト様が何のために救ってくださったかを知り、私に与えられている目標に到達する日を目指して、努力しているのです。 13 愛する皆さん。 私は、まだその目標に達してはいません。 ただこの一事に、全力を注いでいます。 すなわち、過去に執着せず、前にあるものを望み見、 14 ゴールに到着してほうびを得るために、一生懸命努力しているのです。 このほうびを与えようと、神様は、私たちを天へと召しておられます。 それは、キリスト・イエスが成し遂げてくださったことに基づくのです。 15 私は、一人前のクリスチャンである、あなたがたがみな、この点について、私と同じ考え方をするようにと願います。 もし何かの点でこの考え方からはずれているなら、神様はきっと指摘してくださるでしょう。――…

ピリピ人への手紙 4

1 愛するクリスチャンの皆さん。 私はあなたがたに、ぜひ会いたいと願っています。 あなたがたは私の喜びであり、私の働きが結んだ実なのですから。 愛する皆さん。 どうかいつまでも、主に対して真実であってください。 2 ここで今、愛する二人の婦人ユウオデヤとスントケにお願いします。 どうか、主の助けによってけんかをやめ、もとどおり仲よくなってください。 3 私の真実の協力者である皆さん。 あなたがたにもお願いします。 彼女たちを助けてやってください。 キリスト様についての良い知らせを宣べ伝えるために、私と手を組んで働いてくれた人たちだからです。 それに、いのちの書に名前が記されているクレメンスやほかの協力者たちとも、力を合わせて働いてくれたのです。 4 いつも、主にあって喜びに満たされていなさい。 もう一度言います。 喜びなさい。 5 自己中心的でなく、思いやりにあふれていることを、だれからも認められますように。 主がもうすぐ来られると、いつも意識していなさい。 6 何事も心配してはなりません。 むしろ、どんなことでも祈りなさい。 神様にお願いしなさい。 そして、祈りに答えてくださる神様に感謝するのを、忘れてはなりません。 7 そうすれば、人間の理解をはるかに超えた、すばらしい神様の平安を経験できます。 キリスト・イエスに頼る時、その平安は、あなたがたの心と思いとを静め、安らかにしてくれるのです。 8 さて、皆さん、筆をおく前に、もう一つ申し上げたいことがあります。 真実なこと、良いこと、正しいことに注目しなさい。 きよいこと、愛すべきことについて思いめぐらし、他人の長所に目をとめなさい。 神様を喜び、賛美することばかりを考えなさい。 9 私から学んだこと、その行動から教えられたことがあれば、みな実行しなさい。 そうすれば、平和の神が、共にいてくださいます。 10 あなたがたが、また助けてくれるようになって、どんなに感謝し、また、主を賛美しているか知れません。 あなたがたはいつも、できるかぎりのものを私に送ろうと心がけていたのに、機会に恵まれなかったのです。 11 生活に困っていたから、こう言うのではありません。 私は、物が豊富にあろうとなかろうと、楽しく生きていくすべを学びました。 12 文なしの時にも、何でもそろっている時にも、どのように生活すべきか知っています。 満腹の時にも空腹の時にも、豊かな時にも貧しい時にも、どんな境遇でも満足する秘訣を身につけたのです。 13 なぜなら、力を与え、強めてくださるキリスト様に助けられて、私は、神様の要求を、何でも成し遂げることができるからです。 14 しかし、それにしても、よくぞ今、困難な状況下にある私を助けてくれました。 15 よくご存じのとおり、キリスト様についての良い知らせを携え、初めてあなたがたを訪問した私が、その後マケドニヤを離れて他の地方に向かった時、物をやり取りして協力してくれたのは、あなたがたピリピの教会だけでした。 ほかに、そんな教会はありませんでした。…

コロサイ人への手紙 1

1 神様に選ばれて、キリスト・イエスの使者となったパウロと、信仰の友テモテから、 2 コロサイの町に住む、神の民とされた、忠実なクリスチャンの皆さんへ。 どうか、父なる神が、あなたがたに祝福を豊かに注ぎ、すばらしい平安を、あふれるほどに与えてくださいますように。 3 私たちは、あなたがたのために祈る時、いつも、まず主イエス・キリストの父なる神に感謝します。 4 それは、あなたがたの主に対する深い信頼と、神の民となった人々に対する深い愛とを耳にしているからです。 5 また、あなたがたは、キリスト様の良い知らせを初めて聞いた時からずっと、天国にある喜びを早く味わいたいと、首を長くして待ちこがれています。 6 今ではこの同じ良い知らせが、世界中に行き渡り、至る所で人々の人生が変えられています。 それはちょうど、あなたがたが初めて、この良い知らせを聞いたその日に、罪人に対する神様の豊かな恵みを真に理解して、人生が全く変えられたのと同じです。 7 この良い知らせをあなたがたに伝えたのは、私たちと共に働いている、愛するエパフラスでした。 彼は、イエス・キリストに忠実に仕えており、今ここで、あなたがたに代わって私たちを助けてくれています。 8 彼はまた、あなたがたが、どんなに他の人々を愛しているかを知らせてくれました。 そのような愛は、聖霊様が与えてくださったものです。 9 そういうわけで、私たちは、そのことを聞いた時から、絶えずこう祈り求めています。 どうか、神様が何を望んでおられるか、はっきり、あなたがたにわかりますように。 また、霊的なことに対する理解力が与えられますように。 10 いつも主に喜ばれる生き方をして、主の評判を高めることができますように。 常に他の人々に善意と親切とを示し、神様をますます深く知るに至りますように。 11 また、こうも祈っています。 あなたがたが、神様の栄光ある偉大な力に満たされて、どんなことが起ころうとも常に前進し、いつも、主の喜びにあふれていることができますように。 12 また、私たちを、光の国のすばらしい居住権を得るにふさわしい者としてくださった父なる神に、いつも感謝できますように。 13 父なる神は、私たちを、サタンの支配する暗黒から救い出して、愛するひとり息子キリスト様の支配下に、移してくださいました。 14 この神の子は、自分の血という代価を払って、私たちの自由を買い取ってくださり、すべての罪を赦してくださったのです。 15…

コロサイ人への手紙 2

1 あなたがたとラオデキヤの教会とのために、またほかにも、直接には会ったことのない多くの友人のために、私がどんなに祈りながら苦闘しているか、知っていただきたいのです。 2 私はこう祈り求めています。 あなたがたが心に励ましを受け、強い愛のきずなで互いに結ばれますように。 また、ゆるぎない確信と鋭い理解力をもって、ますます深く、キリスト様を知ることができますように。 というのは、今ついに明らかにされた神様の特別の計画とは、キリストご自身にほかならないからです。 3 このキリスト様のうちには、まだ手がつけられていない、すばらしい知恵と知識の宝が、そっくり隠されているのです。 4 私がこう言うのは、あなたがたが、だれかの巧みなことばでだまされはしないか、と心配するからです。 5 遠く離れていても、私の心は共にあり、あなたがたの秩序ある生活と、キリスト様に対する強い信仰とを見て喜んでいます。 6 すでにキリスト様の救いを信じたあなたがたは、日常の問題についてもキリスト様に信頼し、キリスト様と共に生き生きと生活しなさい。 7 キリスト様に根を深く下ろし、養分を吸収しなさい。 主にあって成長し続け、真理に立って、強くたくましくなりなさい。 キリスト様が成し遂げてくださったすべてに感謝し、喜びにあふれて生活しなさい。 8 あのむなしい、だましごとの哲学によって、だれからも信仰と喜びとを奪われないように、注意しなさい。 あんな哲学は、キリスト様のことばに基づくものではなく、人間の考えや思いつきから出た、まちがいだらけの浅薄な解答でしかありません。 9 なぜなら、キリスト様のうちにこそ、神様の性質のすべてが、肉体をとって宿っているからです。 10 ですから、キリスト様を自分のものとしているなら、すべてを手に入れたことになります。 そして、キリスト様と結びつくことによって、神様に満たされているのです。 キリスト様は、すべての力を従えた、権威ある、最高の支配者です。 11 あなたがたがクリスチャンになった時、キリスト様は、悪い欲望から解放してくださいました。 それは、割礼(男子が生まれて八日目にその生殖器の包皮を切り取る儀式)という肉体の手術によってではなく、心のバプテスマ(洗礼)という霊的な手術によってなされたことです。 12 ですから、古い、悪い性質は、キリスト様と共に死に、共に葬られたのです。 そして、キリスト様を死人の中から復活させた、力ある神様のことばを信じたあなたがたは、キリスト様と共に、新しいいのちへと復活させていただいたのです。 13 あなたがたは、以前は罪の中で死んでおり、罪深い欲望を断ち切ることもできませんでした。 そんなあなたがたに、神様はキリスト様のいのちそのものを、分け与えてくださったのです。 それは、すべての罪を赦し、 14 あなたがたに不利な証書――神のおきてに違反したことを記す明細書――を、塗りつぶしてしまわれたからです。 この罪の明細書は、キリスト様の十字架に釘づけにされて、無効となったのです。 15 こうして神様は、罪を犯したあなたがたを責め立てる、サタンの力をくじかれました。 そして、十字架上でのキリスト様の勝利を、公然と示されたのです。 この十字架によって、罪はすべて取り除かれました。…

コロサイ人への手紙 3

1 キリスト様が死人の中から復活された時、あなたがたも、いわば共に生き返ったのですから、天にある無尽蔵の富と喜びに、目を向けなさい。 そこでは、キリスト様が栄誉と力とを帯びて、神様の右の座についておられます。 2 天国のことで心が満たされていなさい。 地上のことをあれこれ気に病んではいけません。 3 一度死んだわけですから、この世に何の未練もないはずです。 あなたがたの真のいのちは、キリスト様と共に天の神様のもとにあるのです。 4 真のいのちであるキリスト様が再び戻って来られる時、あなたがたも彼と共に輝き、そのすべての栄光にあずかるのです。 5 ですから、罪深い肉欲を捨てなさい。 心の中に巣くう、悪い欲望を抹殺しなさい。 性的な罪、汚れ、情欲、恥ずべき欲望などと縁を切りなさい。 この世の富や快楽を慕い求めてはいけません。 それは、神でないものを神とする、偶像礼拝だからです。 6 そんなことをする人に、神様の恐ろしい怒りは下るのです。 7 あなたがたも、この世的な人間として生きていた時には、そんなことをしていました。 8 けれども今は、怒り、憎しみ、ののしり、口ぎたない悪口などの、汚れた服をみな脱ぎ捨てる時なのです。 9 だまし合いはやめなさい。 うそは、あらゆる悪にまみれた古いいのちの特徴でした。 しかし今では、その古いいのちは死んだのです。 10 あなたがたは真新しいいのちに生きています。 ということは、正しいことへの探究心が旺盛で、この新しいいのちを与えてくださったキリスト様に、ますます似た者になりたいと、絶えず努めているのです。 11 この新しいいのちに生きる者には、国籍、人種、教育、社会的地位の違いなどは、全く問題ではありません。 そんなものには何の意味もないのです。 大切なのは、キリスト様を、しっかりつかんでいるかどうかです。 そして、キリスト様を自分のものにする機会は、だれにも平等に与えられているのです。 12 神様に選ばれて、この新しいいのちを与えられたあなたがたは、神様の深い愛と思いやりに包まれているのですから、他の人々に対して情け深く、やさしく親切でなければなりません。 謙そんな態度で、どんな時にも、おだやかに忍耐強く行動してほしいものです。 13 寛容の精神を身につけ、いつでも人を赦しなさい。 いつまでも恨んでいてはいけません。 主があなたがたを赦してくださったのですから、あなたがたも、人を赦すべきではありませんか。 14 何よりも大切なことは、愛にあふれて生きることです。 そうすれば、教会全体が、完全な調和を保てるのです。 15 キリスト様からくる平安が、いつもあなたがたの心と生活を満たすようにしなさい。 そうすることが、キリスト様の体の一部とされたあなたがたの責任であり、特権でもあるからです。 また、いつも感謝していなさい。…

コロサイ人への手紙 4

1 奴隷の主人は、奴隷全員を正しく、公平に扱いなさい。 あなたがたにも天に主人がいて、その行動は全部見られていることを、忘れてはなりません。 2 祈りに飽いてはいけません。 熱心に祈り続けなさい。 神様は祈りに答えてくださると信じて待ち、それが聞き入れられたら、感謝するのを忘れてはなりません。 3 また、私たちのことも忘れないでください。 キリスト様の良い知らせを伝える機会が多く与えられるように、祈ってほしいのです。 この良い知らせのために、いま私は投獄されているのです。 4 どうか、私がこの良い知らせを、勇気をもって、自由に、完全に、しかもわかりやすく〔当然そうすべきなのですが〕語れるように祈ってください。 5 与えられた機会を最大限に生かして、あなたがたも、この良い知らせを人々に伝えなさい。 彼らとは、いつも賢く慎重に接しなさい。 6 あなたがたの会話が、良識的であり、善意にあふれるよう心がけなさい。 そうすれば、相手の一人一人に適切な答えができます。 7 愛する信仰の友テキコが、私の様子を知らせてくれるでしょう。 テキコは共に主に仕えている、熱心な働き人です。 8 彼に行ってもらうのは、そちらの様子も知りたいし、また、あなたがたを慰め、力づけもしたいからです。 9 彼に、あなたがたの仲間の一人、忠実な愛する信仰の友オネシモを同行させます。 オネシモとテキコが、こちらの現状をみな知らせることでしょう。 10 私といっしょに牢につながれているアリスタルコと、バルナバの親類のマルコが、よろしくとのことです。 前にもお願いしたように、もしマルコがそちらへ行ったら、心から歓迎してやってください。 11 イエス・ユストもまた、よろしくと言っています。 以上が、こちらで共に神の国のために働く、ユダヤ人のクリスチャンです。 彼らから、どんなに励まされたことでしょう。 12 あなたがたの町から来た、キリスト・イエスのしもべエパフラスも、よろしくと言っています。 彼はいつも、あなたがたが強く完全な者となり、何事においても、神様が望まれるとおりに行動できるようにと、熱心に祈り求めています。 13 あなたがたのために、またラオデキヤやヒエラポリスのクリスチャンのために祈る彼の熱意のほどは、私がよく知っています。 14 愛する医者ルカ、それにデマスが、よろしくとのことです。 15 どうか、ラオデキヤに住むクリスチャンの友人たちに、また、ヌンパと、礼拝のためにヌンパの家に集まっている人たちに、よろしく伝えてください。…

テサロニケ人への第一の手紙 1

1 パウロとシルワノとテモテから、父なる神と主イエス・キリストに属するテサロニケ教会の皆さんへ。 どうか、父なる神と主イエス・キリストからの祝福と平安が、あなたがたにありますように。 2 私たちは、あなたがたのために欠かさず祈り、神様に感謝しています。 3 そして、いつも忘れずに、あなたがたの愛にあふれた労苦と、強い信仰、それに主イエス・キリストのおいでを熱心に待ち望む態度を、父なる神に申し上げているのです。 4 愛する皆さん。 あなたがたが神様から選ばれ、愛されている事実を、私たちはよく知っています。 5 それは、私たちが伝えたイエス・キリストの良い知らせを、無関係だと聞き流さず、非常な関心をもって迎え入れた、あの態度から明らかです。 私たちが語った教えは、あなたがたの人生に重大な影響を与えました。 それは、聖霊様によって、これこそ真理だという不動の確信が与えられたからです。 また、私たちの生活態度そのものも、語ったことばの正しさを、あなたがたに実証したと言えるでしょう。 6 こうして、あなたがたも、私たちや主ご自身のあとに続く者となりました。 多くの試練や悲しみにもめげず、聖霊様からいただいた喜びにあふれて、私たちの教えを受け入れたからです。 7 こうしてあなたがたは、マケドニヤとアカヤ中の、クリスチャンの模範となりました。 8 その働きのおかげで、今では、主のことばはマケドニヤ、アカヤは言うにおよばず、あらゆる地域の人々に知れ渡っています。 どこへ行っても、神様に対するあなたがたの目ざましい信仰を賞賛する声を耳にします。 ですから、そのことについて、これ以上、何も語る必要がないくらいです。 9 人々のほうで、あなたがたの、私たちへのすばらしい歓迎ぶりや、偶像を捨てて神様に立ち返り、今では真の生ける神にのみ仕える者となったいきさつ、 10 また、神の子の到来を待ち望む熱心さについて、話してくれるからです。 この神の子こそ、神様が死人の中から復活させたイエス様であり、罪に対する神様の恐るべき怒りから救い出してくださる、唯一の救い主なのです。 —https://d1b84921e69nmq.cloudfront.net/32/32k/1TH/1-65ef6852a64a7349f38b51925720dbe0.mp3?version_id=83—

テサロニケ人への第一の手紙 2

1 愛する皆さん。 私たちの訪問が、あなたがたに及ぼした大きな意義については、認めてくれることでしょう。 2 そちらに行く前に、私たちがピリピでどんな目に会い、どれほど苦しんだか、よく知っているはずです。 しかし、神様から勇気を与えられた私たちは、四方八方、敵に囲まれながらも、大胆に、神様からの良い知らせを、伝えることができました。 3 ですから、私たちが不純な動機や悪い目的からではなく、まじめで誠実な気持ちから伝道したことを、確認してほしいものです。 4 私たちは、神様から任命された伝道者として、真理だけを語るのであって、聞く者の好みに合わせて内容を変えることなど、絶対にしません。 なぜなら、私たちは神様お一人に仕えているのであり、神様は、人の心の奥底に潜む思いまでも、鋭く見抜くお方だからです。 5 よくご存じのとおり、私たちはこれまで、へつらって人に気に入られようとしたことなど、一度もありません。 また、お金がほしくて、必要以上になれなれしくしたこともありません。 それは神様がご存じです。 6 また名誉という点では、キリスト様の使徒として、当然賞賛されてもいい権利を持っています。 しかし、あなたがたからはもちろん、ほかのだれからも、そんな名誉を求めたことはありませんでした。 7 それどころか、子供を養い、世話をする母親のように、やさしくふるまってきました。 8 心から、あなたがたを愛していた私たちは、ただ、神様の教えを伝えるだけでなく、いのちさえ喜んで与えたいと思うほどでした。 それほどまでに、深く愛したのです。 9 愛する皆さん。 私たちが、生活費のためにも、どれほど苦労して働いたか、覚えているでしょう。 そちらにいた時も、夜昼休みなく、汗水流して働きました。 それは、神様の良い知らせを伝える時、だれにも金銭上の負担をかけさせまいとする配慮からでした。 10 一人一人に対して、私たちが純粋な気持ちで、正直に、だれからも非難されないように行動したことは、神様だけでなく、あなたがたも、証人となってくれるはずです。 11 父親が子供をさとすように、一人一人に勧め、また、励ましてきました。 よもや、それを忘れてはいないでしょうね。 12 また、日々の生活が、あなたがたをご自分の国とその栄光とに招いてくださった神様の御心にそい、喜ばれるものとなるように、と教えてきました。 13 私たちは、神様に感謝せずにはおられません。 それは、私たちが伝道した時、あなたがたはそのことばを、ただ人間の口から出たものと見なさず、神様のことばとして聞いてくれたからです。 これは事実、神様のことばであって、信じる者の生活を一変させるのです。 14 さて、愛する皆さん。 あなたがたはユダヤの諸教会と同じ苦しみを味わっています。 つまり、同胞のユダヤ人に苦しめられた彼らのように、あなたがたも同国人に迫害されているからです。 15 ユダヤ人たちは、自分たちの預言者を殺したばかりか、主イエス様すらも手にかけてしまいました。 そして今は、私たちにも激しい迫害の手を伸ばし、追い出してしまったのです。 その上、神様にも人間にも敵対して、…