ペテロの第一の手紙 3

1-2 妻は夫に歩調を合わせなさい。 そうすれば、今は、あなたがたが語る主のことばに耳を傾けようとしない夫であっても、その敬虔な態度に打たれて、やがては信仰を持つようになるからです。 神様を敬う生活は、どんなことばよりも影響力があります。 3 宝石や、ぜいたくな着物や、ヘアスタイルなどで、外見を美しく見せようと夢中になってはいけません。 4 むしろ、やさしく、おだやかな心の持ち主となり、いつまでも色あせのしない魅力で、内面を美しく飾りなさい。 これこそ、神様の目に価値あるものです。 5 このように崇高な美しさを、昔の敬虔な婦人たちは身につけていました。 心から神様を信じ、夫に歩調を合わせていたのです。 6 たとえばサラは、夫アブラハムを一家の主人として尊敬し、従いました。 このサラに見ならいなさい。 そうすれば、サラの信仰を受け継ぎ、正しい行ないをすることになるのです。 これで、夫のきげんを損ねる心配もなくなるでしょう。 7 同様に、夫も、妻を心にかけてやりなさい。 いつも妻の気持ちを察し、女が男よりも弱い者であることを意識して、いたわってやりなさい。 神様の祝福は、妻と共に受け継ぐべきものだと心得なさい。 もし妻に対する態度が誤っていれば、あなたがたの祈りは、むなしくなってしまいます。 8 さて、あなたがた一同に言っておきます。 お互いに家族の一員として、心から思いやりなさい。 やさしい心と、謙そんな思いで愛し合いなさい。 9 害を受けたからといって、仕返しをするのはやめなさい。 侮辱されたからといって、口ぎたなく、ののしり返してはいけません。 かえって、その人のために、神様の助けを祈り求めなさい。 だれに対しても親切にしなさい。 そうすれば、神様から祝福していただけます。 10 幸福で正しい生涯を送りたいなら、舌を制し、くちびるからうそが出ないようにしなさい。 11 悪から遠ざかって、善を行ないなさい。 平和な生涯を送りたいと願うなら、熱心に追い求めて、手に入れなさい。 12 主は常に、自分の子供たちを見守り、その祈りに耳を傾けてくださいます。 しかし、悪事を働く者には、主のきびしい顔が向けられているのです。 13 善を行ないたいと願うあなたがたに、だれが害を加えるでしょう。 14 かりに、そのような事があっても、かえって、うらやましがられるでしょう。 神様があなたがたに報いてくださるからです。 15 心を動揺させないで、ただ主キリスト様を信じなさい。 もしだれかに、「なぜキリスト様を信じるのか」と尋ねられたら、いつでもその理由を話せるようにしていなさい。 それも、おだやかに、親切な態度で説明すべきです。 16 正しいことを行ないなさい。 そうすれば、悪者呼ばわりする人たちも、やがては、あなたがたの正しい生き方に気づいて、自分たちの行為を恥じるでしょう。…

ペテロの第一の手紙 4

1 キリスト様は、苦しみを受け、苦痛を忍ばれました。 ですから、あなたがたも、いつ苦しみに会ってもいい心がまえでいなさい。 肉体が苦しめば苦しむほど、罪はその力を失うことを覚えておきなさい。 2 こうして、あなたがたは残る生涯を、人間的な欲望の追求に費やすことなく、神様の御心のままに生きようと、細心の注意をはらうようになるのです。 3 あなたがたの過去は、性的な罪、みだらな肉欲、泥酔、乱交パーティー、酒宴、偶像礼拝など、神様を恐れない快楽に満ちていました。 もうそれで十分です。 4 昔の仲間は、もうどんなに誘っても、あなたがたが悪い遊びに応じないのを見て、ずいぶん驚くことでしょう。 あるいは、ばかにし、笑いものにするかもしれません。 5 しかし、覚えておきなさい。 彼らは、生きている者と死んだ者すべてをさばく、偉大な裁判官の前で、そのすべての行為について、まちがいなく罰を受けることになるのです。 6 だからこそ、この良い知らせは、洪水で滅ぼされた人々にも、伝えられたのです。 それは、たとい肉体には死の罰が下されても、霊においては、神様にならって生きるためでした。 7 世の終わりが近づいています。 ですから、真剣で、分別のある、祈りの人となりなさい。 8 何よりも大切なことは、どんな時にも、深く愛し合うことです。 愛は、多くの欠点を補うからです。 9 食べる物にも事欠き、宿にも困っている人がいたら、気持ちよく家に迎え入れてやりなさい。 10 神様はあなたがた一人一人に、何らかの特別な能力を授けておられます。 その能力によって、互いに助け合い、神様からのあふれる祝福をひとり占めにはせず、他の人と分かち合いなさい。 11 説教するために選ばれた人は、あたかも、神様があなたを通してじかにお語りになるように、語りなさい。 人を助けるために選ばれた人は、神様が下さる力とエネルギーに満たされて、人々を助けなさい。 それは、イエス・キリストを通して、神様がほめたたえられるためです。 どうか、栄光と力が、いついつまでも、キリスト様にありますように。 アーメン。 12 愛する皆さん。 炎のように燃えさかる試練に出会っても、あわてたり、おじけづいたりしてはいけません。 ふりかかる試練は、決して思いがけないものでも、異常なものでもないからです。 13 むしろ、その試練によって、キリスト様と苦しみを分かち合えるのですから、喜びなさい。 やがて、キリスト様の栄光が輝きわたる時、あなたがたは、その栄光を共に受けて、すばらしい喜びを味わうのです。 14 クリスチャンであるばかりに、ののしられ、侮辱されるなら、ほんとうに幸せです。 そんな時には、神の御霊が大いなる栄光で包んでくださるからです。 15 どうか皆さん。 人殺しや盗みの罪に問われたり、問題を引き起こしたり、みだりに他人の事柄に首を突っ込んだりして、そのために苦しむことがないよう気をつけてください。 そんなニュースが、私の耳に入らないようにしてください。…

ペテロの第一の手紙 5

1 さて、教会の長老に、私も同じ長老の職にある者として、ひとこと言っておきます。 私は、キリスト様の十字架上の死の目撃者として、また、再び来られるキリスト様の栄光を共に受ける者として、ぜひとも、次のことをお願いしたいのです。 2 神様の羊の群れを養いなさい。 いやいやながらではなく、喜んで、その務めに当たりなさい。 利益を求める気持ちからでなく、熱心に、喜んで、羊の群れを飼いなさい。 3 ワンマンぶりを発揮せず、りっぱな模範を示して、彼らを指導するよう心がけなさい。 4 そうすれば、偉大な羊飼い、キリスト様がおいでになる時、永遠に朽ちない栄光の冠を、ほうびとしていただけるのです。 5 次に、青年は長老たちの指導に従いなさい。 みな、謙そんな思いで互いに仕え合うべきです。 神様は、謙そんな者を特別、祝福してくださいますが、高慢な者には容赦なさいませんから。 6 もしあなたがたが、神様の力強い手の下で慎み深くしているなら、ちょうどよい時に、神様は高く引き上げてくださるでしょう。 7 思いわずらいや心配事をすべて、神様にお任せしなさい。 というのも、神様のほうで万事、心にかけていてくださるからです。 8 最大の敵である悪魔の攻撃に備えて、くれぐれも警戒しなさい。 悪魔は、飢えて、ほえたけるライオンのように、引き裂くべき獲物を求めて、うろつき回っているのです。 9 主を信じ、悪魔の攻撃に立ち向かいなさい。 そして、世界中のクリスチャンが、同じ苦しみを通って来たことを、忘れないようにしなさい。 10 キリスト様を通して、あふれるほど恵みを注いでくださる神様は、あなたがたに、しばらくの苦しみのあとで、永遠の栄光を与えてくださるのです。 神様がじきじきにあなたがたを力づけ、堅く立たせて、今まで以上に強めてくださいます。 11 どうか、すべてのものを支配する絶対的な力が、永遠に神様にありますように。 アーメン。 12 この手紙を筆記してくれたのは、忠実な信仰の友シルワノです。 私は、この手紙があなたがたを力づけるよう、期待しています。 なぜなら、どうしたら神様から確実に祝福していただけるかを、記したからです。 この手紙が、あなたがたを、神様の愛のうちにしっかりと立たせるのに役立つと信じます。 13 ローマにある教会〔共に主を信じる、クリスチャンの皆さん〕が、よろしくと申しております。 私の息子マルコも、よろしくとのことです。 14 クリスチャンとして、互いに愛に満ちたあいさつを交わしなさい。 キリスト様を信じる皆さんに、平安がありますように。 ペテロ —https://d1b84921e69nmq.cloudfront.net/32/32k/1PE/5-a87341cb6005d9202ef209f23c52c3de.mp3?version_id=83—

ペテロの第二の手紙 1

1 イエス・キリストの召使であり、宣教者であるシモン・ペテロから、同じ信仰の持ち主である皆さんへ。 ここで言う信仰とは、神であり救い主であるイエス・キリストから与えられたものです。 それは、なんと尊いものでしょう。 また、その信仰を与えてくださるキリスト様は、なんと正しく、なんと恵み深いお方でしょう。 2 あなたがたも、神様のいつくしみと平安とを、もっとたくさんいただきたいと願うでしょう。 それなら、もっと深くイエス・キリストについて学びなさい。 3 キリスト様を知れば知るほど、その偉大な力を通して、神様に従う正しい生活を送るために必要なすべてのものが、いただけるのです。 そればかりか、キリスト様は、自分の栄光と、みがかれた品性をも、私たちに与えてくださるのです。 4 さらに、かねてお約束のすばらしい祝福をも、余すところなく注いでくださっています。 この約束のゆえに、私たちは陥りやすい肉欲や腐敗から守られ、キリスト様のご性質をそなえた者となれるのです。 5 ところで、これらの贈り物をいただくために、信仰はもちろん、それとは別に必要なものがあります。 まず神様に喜ばれるために、一生懸命励まなければなりません。 しかし、それだけではだめです。 さらによく神様を理解し、神様が何を望んでおられるかを、知らなければなりません。 6 そして次に、自分の欲を捨て、忍耐と敬虔さを身につけ、喜んで、神様にすべてをゆだねなさい。 7 そうすれば、次の段階に進むことができます。 すなわち、人に好意を示し、気持ちよく交際し、深い愛で結ばれるようになります。 8 こうなれば、あなたがたは霊的な面でますます強められ、主イエス・キリストのために、多くの有益な働きができるのです。 9 しかし、信仰さえあればよいと考え、それ以上のものを追い求めない人は、盲目か、ひどい近眼です。 そんな人は、神様が、これからは主のために、正しく、りっぱな生活を送るようにと、過去の罪から救ってくださったことなど、すっかり忘れているのです。 10 ですから、愛する皆さん。 ますます熱心に、自分がほんとうに神様に招かれ、選ばれた者であることを、身をもって証明しなさい。 そうすれば、人生で、決してつまずいたり、倒れたりしないでしょう。 11 そして神様は、あなたがたを、主であり、救い主であるイエス・キリストの永遠の国に迎え入れるために、門を広く開けてくださるでしょう。 12 もちろん、こんなことは、すでによくわかって、一歩一歩着実に歩んでいるでしょうが、それでもなお、常にこれらのことを思い起こしてもらいたいのです。 13-14 もう、私の生涯も残り少なく、まもなく死ぬことを、主イエス・キリストから示されています。 それで、この世にあるかぎり、これらの注意書きを送ろうと、決心したのです。 15 私が死んだあとにも、これらのことを忘れないように、あなたがたの心に、はっきりと刻み込んでおきたいからです。 16 私たちは、主イエス・キリストの力と、再び地上へ来られることについて話してきましたが、それは、うまく考え出した作り話ではありません。 私はこの目で、キリスト様の輝きと栄光とを、はっきり見たのです。…

ペテロの第二の手紙 2

1 しかし、これらの預言者の活躍していた時代にも、偽預言者は現われました。 同様に、あなたがたの中にも偽教師が現われます。彼らは神様について、巧妙なうそをつき、自分を買い取ってくださった主に対してさえ、逆らおうとします。 しかし、彼らを待っているのは、突然襲いかかる恐ろしい最期です。 2 性的な罪のどこが悪いと、居直る彼らの教えに、多くの人がつり込まれることでしょう。そして、ひいては、キリスト様とその教えとが、笑いものにされるでしょう。 3 偽教師連中は貪欲で、人のふところをねらうためには、手段を選ばないのです。 しかし神様は昔から、そんな連中をきびしく罰してこられました。 連中の滅びは、目前に迫っています。 4 神様は、御使いでさえ、罪を犯した場合は少しも手加減せず、地獄に投げ落とし、審判の日まで、無気味なほら穴の暗やみに、鎖につないで閉じ込めました。 5 また、大昔、洪水前の人たちにも、神様のことばを語ったノアとその家族七人を除いて、少しの容赦もされなかったではありませんか。 そして、神様を恐れない者の住む世界を、大洪水によって滅ぼしてしまいました。 6 また神様は、ソドムとゴモラの町を灰の山と変え、地上から消し去りました。 それは、後世の、神様を無視する者へのみせしめであり、それによって、彼らが神様を恐れるようになるためです。 7-8 しかし、同時に主は、ロトをソドムから無事に救い出してくださいました。 ロトが正しい人だったからです。 ソドムに住んでいた彼は、来る日も来る日も、身の毛もよだつ恐ろしい悪事を見て、心を痛めていたのです。 9 このように、主は私たちを、さまざまな誘惑から必ず救い出してくださいます。 しかし、神様を恐れない人々には、最後の審判の日まで、次々と罰が下るのです。 10 汚れた欲望に身を任せている者や、高慢で自己中心で、栄誉を受けた人たちを少しも恐れず、かえってあざけるような者には、主は特にきびしい態度で臨まれるのです。 11 主の前に仕える御使いでさえ、これら偽教師より、はるかにまさった力と権威とを持つにもかかわらず、不正な者に、主の前で非難を浴びせたりはしません。 12 しかし、偽教師連中は畜生にも劣るのです。 彼らは、したいほうだいのことをしています。 まるで、捕らえられ、殺されるために生まれてきたようなものです。 何も知らずに、見えない世界の恐るべき力をあざ笑っているのです。 彼らが、悪霊や地獄の勢力と共に滅ぼされるのは、目に見えています。 13 それが、偽教師たちを待つ運命です。 彼らの罪からすれば、当然のことです。 来る日も来る日も、悪の楽しみにふけっているのですから。 彼らがあなたがたの間にもぐり込んでいることは、不名誉な面汚しです。 つまり、彼らは正直者を装って、愛の交わりに加わりながら、一方では、胸のむかつくような罪の生活を送って、あなたがたをだましているのです。 14 その罪に濁った視線は、どんな女性をも逃がしません。 しかも、彼らのみだらな行為は底なし沼で、うわついた女を誘惑するゲームに熱中しています。 そして、ますます貪欲になり、ついには、わが身を滅ぼしてしまうのです。 まさにのろわれた者たちです。 15 進むべき道を踏み誤った彼らは、不正によって得た金を愛したベオルの子バラムのように、さまよい続けています。 16 もっともバラムは、狂った道をそれ以上進まないようにと、警告を受けました。 自分のろばに、人間の声でしかられた、という旧約聖書の記事を、読んだことがあるでしょう。…

ペテロの第二の手紙 3

1-2 愛する皆さん。 これは二通目の手紙です。 私はこの二通の手紙で、あなたがたがすでに知っている事柄を、もう一度、思い起こさせようとしたのです。 あなたがたはそれを、昔の聖なる預言者から、また、主であり、救い主である方のことばを伝えた、私たち使徒から学びました。 3 まず第一に思い出してほしいことは、終末の時代には、あざける者どもが現われ、真理をあざ笑い、思いつくかぎりの悪を行なうということです。 4 彼らはこんな議論のベテランです。 「ほんとうにイエスは、また帰って来ると約束したのかい。 それじゃ今、イエスはどこにいるんだい。 この世界は造られた最初の日から、何一つ変わってないじゃないか。 イエスが帰って来るなんて、ありっこないよ。」 5-6 彼らは、神様がかつて、この世界を大洪水によって滅ぼされたという事実には、わざと目をつぶっています。 洪水が起こったのは、神様が命令して天と地とを造り、周囲に水をめぐらされてから、ずっとあとのことでした。 7 神様は、今の天と地とを、最後の審判の日に火で焼き滅ぼすために、そのまま残しておくように、お命じになったのです。 その日には、神様を恐れない者は、すべて滅ぼされます。 8 愛する皆さん。 いいですか。 主にとって、一日は千年のようであり、千年は一日のようです。 9 それで、再び主がおいでになるという約束が、なかなか実現しないので、時には、いったいどうしたのかと、じれったく思うかもしれません。 しかし主は、いたずらに日を延ばしておられるのではありません。 かえって、一人でも滅びないように、罪人が悔い改めるために必要な時間を与えようと、待っておられるのです。 10 しかし主の日は、どろぼうのように、思いがけない時に来ます。 その時、天は恐ろしい響きをたてて消えうせ、天体は火だるまとなって崩れ落ち、地と地上のすべてのものは、跡形もなく焼き滅ぼされてしまいます。 11 このように、私たちの周囲のものいっさいが、溶けてなくなる運命にあるのです。 そうであれば、私たちはどれほど神様を敬い、きよい生活を送らなければならないことでしょう。 12 その日を今か今かと待ち望むだけでなく、その日を早めるようにしなければなりません。――その日、神様は天に火を放たれ、天体は火に包まれ、溶け去ります。 13 しかし私たちは、そのあと、新しい天と地を造るという、神様の約束をいただいています。 そこには、神様の目にかなう正しい人だけが住むのです。 14 愛する皆さん。 あなたがたはこれらの出来事と、主が再び来られることとを、待ち望んでいるのですから、罪を避けて生きることに精一杯励みなさい。 また、再びおいでになった主に喜んでいただけるよう、すべての人と平和に過ごしなさい。 15-16 なぜ主が、こんなにも長く待っておられるのか、よく考えてみなさい。 主は、私たちが救いの教えを伝える時間を与えておられるのです。 学識の深さで知られる、愛する兄弟パウロも、多くの手紙の中で、同じことを書いています。 しかし彼の手紙には、むずかしいところがあるので、中には、それをいいことに、わざと的はずれの解釈をする人がいます。 彼らは、聖書のほかの個所でもそうするのですが、パウロが言おうとしていることとは、全く別の意味を引き出しているのです。 それは、自分で滅びを招いているようなものです。 17 愛する皆さん。 前もって警告しておきます。 このような不正な者の、誤った考えに引き込まれないように、よくよく注意しなさい。 そうでないと、あなたがた自身も混乱するからです。 18 むしろ、霊的な面で成長しなさい。 そして、主であり、救い主であるイエス・キリストを、もっと深く知りなさい。 このキリスト様に、すべての栄光と輝かしい名誉が、今も、後も、永遠までもありますように。アーメン。…

ヨハネの第一の手紙 1

1 私は、この世界が造られる前から存在しておられたキリスト様を、この目で見、そのことばをこの耳で聞き、その体にこの手でさわりました。 キリスト様は、神様のいのちのことばです。 2 このいのちである方を、神様は私たちに紹介してくださいました。 私たちは、確かにこの方を見ました。 私が伝えたいのは、永遠のいのちである、このキリスト様のことです。 この方は初め、父なる神と共におられましたが、やがて、私たちの前に姿を現わされました。 3 もう一度言いますが、私たちは実際に見聞きしたことを、伝えているのです。それは、あなたがたも私たち同様、父なる神やそのひとり息子イエス・キリストと交際できる者とされ、喜びにあふれるためです。 4 もしこの手紙の忠告どおりに実行すれば、あなたがたは喜びに満たされ、私たちも共に喜ぶことになるのです。 5 神様は光であり、少しも暗い部分がありません。 これが、神様から私たちにゆだねられた、あなたがたへの教えです。 6 神様の友だと言いながら、霊の暗やみと罪にはまり込んで生活しているなら、私たちは、うそをついているのです。 7 しかし、神様の光の中におられるキリスト様にならって、私たちも光の中で生活すれば、互いにすばらしい交際と喜びとを味わうことができます。 そして、神の子イエス様の血が、私たちをすべての罪からきよめてくださるのです。 8 もし、自分には罪がないと言いはるなら、それは、自分をだましているのであって、真理を受け入れようとしない証拠です。 9 しかし、もし自らの罪を神様に告白するなら、神様はまちがいなくそれを赦し、すべての悪からきよめてくださいます。 〔なぜなら、キリスト様は、私たちの罪を帳消しにするために、死んでくださったからです。〕 10 潔白だと言いはる人は、自分がうそつきになるばかりか、神様まで、うそつき呼ばわりすることになります。 なぜなら、神様は「人間は罪を犯した」と、はっきり宣言しておられるからです。 —https://d1b84921e69nmq.cloudfront.net/32/32k/1JN/1-14a7ca5bb02e4569ad8f020c858a14e2.mp3?version_id=83—

ヨハネの第一の手紙 2

1 私の幼い子供たちよ。 私がこう言うのも、あなたがたに、いつも罪から離れていてほしいからです。 しかし、もし罪を犯したとしても、父なる神の前で弁護してくださる方がおられます。 その方は、イエス・キリストです。 キリスト様は、すべての点で正しく、完全に神様のお心にかなった方です。 2 そして、私たちの罪に対する神様の怒りを一身に引き受け、私たちを、神様と交際できる者としてくださいました。 私たちの罪が赦されるために、自らを神様に差し出されたのです。 それは、私たちのためばかりでなく、全世界のためでもあります。 3 私たちがこの方に属していることを、どうすれば確かめられるでしょう。 それには、神様の要求を実行するほかありません。 4 ある人は、「私はクリスチャンだ。 天国を目指して歩んでいるし、まちがいなくキリスト様のものだ」と主張するでしょう。 しかし、もしその人がキリスト様の命令に従っていなければ、うそをついているのです。 5 キリスト様の教えを実行している人は、ますます神様を愛します。 これが、クリスチャンであるかどうか、見分ける方法です。 6 自分はクリスチャンだと言う人は、キリスト様と同じ生き方をすべきです。 7 愛する兄弟たち。 私は今、新しい戒めをつくり出しているのではありません。 これは、初めからある古い戒めであり、すでに何度も聞いたものです。 8 にもかかわらず、この戒めは、常に新しいのです。 これは、キリスト様にとって真理であり、あなたがたにとっても、そうです。 「互いに愛し合いなさい」という戒めを守る時、私たちの生活から暗やみは逃げ去り、キリスト様のうちにある、新しいいのちの光が輝き渡ります。 9 キリスト様の光の中を歩んでいると言いながら、仲間のクリスチャンを憎む人は、相変わらず暗やみにとどまるのです。 10 仲間のクリスチャンを愛する人は、光の中を歩む者であり、罪と暗やみにつまずくことなく、行く手をはっきりと見渡せます。 11 しかし、仲間を憎む人は、霊の暗やみをあてどなくさまよい、行く先もわかりません。 暗やみのために足下さえ、よく見えないのです。 12 幼い子供たちよ。 このように書き送るのは、あなたがたの罪が、すでに救い主イエス様の名によって、赦されているからです。 13 年長者たちよ。 私がこう書き送るのは、あなたがたが、世の初めから生きておられるキリスト様を、実際に知っているからです。 青年たちよ。 私がこう語りかけるのは、あなたがたが悪魔との戦いに勝ったからです。 少年少女たちよ。 私がこう書き送るのは、あなたがたが父なる神を知ったからです。 14 このように私は、永遠に生きておられる神様を知っている父親や、神様のことばを心にとめて悪魔との激戦に打ち勝つ強い青年にも、語っているのです。 15 この世と、その中のすべてのものに、心を奪われてはなりません。 もし、それらを愛するなら、実際には、神様を愛していないのです。…

ヨハネの第一の手紙 3

1 天の父は、どんなに、私たちを愛しておられることでしょう。 私たちを、ご自分の子供として受け入れてくださいました。 考えてもごらんなさい。 神様の子供とされたのです。 ところが、神様を知らない多くの人は、当然、私たちが神様の子供であることを、理解できません。 2 愛する友よ。 私たちは、もうすでに神様の子供です。 これから先のことは想像もつきませんが、ただこの一事だけは、わかっています。 つまり、キリスト様がお帰りになる時、私たちがキリスト様に似た者となるということです。 というのは、キリスト様のありのままの姿を目のあたりにするからです。 3 このことをほんとうに信じる人はみな、自分の身を、いつもきよく保とうと心がけます。 キリスト様はきよい方だからです。 4 しかし、罪を犯し続ける人は、神様に逆らうのです。 罪はすべて、神様の心に反する行為だからです。 5 あなたがたは、キリスト様が人間となられたのは、私たちの罪を取り除くためであったことを、よく知っています。 また、キリスト様は何の罪も犯さず、どんな時にも、神様の心からそれなかったことも、知っているはずです。 6 ですから、もし私たちが、いつもキリスト様のそば近くにおり、従順に従うなら、罪を犯し続けたりしないですみます。 彼らが罪を犯すのは、真の意味でキリスト様を知らず、キリスト様のものとなっていないからです。 7 愛する子供たちよ。 このことで、だれにもだまされてはいけません。 もし、あなたがたが、いつも善を行なっているなら、キリスト様と同じように、正しく歩んでいるのです。 8 しかし、もし依然として罪を犯し続けるなら、それは、悪魔の一味になり下がった証拠です。 悪魔は、初めの罪以来、ずっと罪を重ねてきました。 しかし神の子は、この悪魔のしわざを打ち破るために来られたのです。 9 神様の家族の一員として新しく生まれた人には、神様のいのちが宿っているので、もはや罪を犯す習慣はありません。 新しいいのちに支配されているので、罪を犯し続けることができないのです。――その人は二度目の誕生を迎えたのです。 10 そこで今、私たちは、神様の子供と悪魔の仲間とを、はっきり見分けることができます。 罪の生活を送り、兄弟であるクリスチャンを愛さない者は、自分から神様の家族ではないと、証明しているようなものです。 11 私たちは初めから、「互いに愛し合いなさい」と教えられていたからです。 12 カインのようになってはいけません。 カインは悪魔の仲間になって弟を殺しました。 なぜでしょう。 弟の正しい生活と比べて、自分の生活があまりにも悪いと自覚していたからです。 13 ですから、愛する友よ。 たとい全世界があなたがたを憎んでも、驚いてはいけません。 14 ほかのクリスチャンを愛しているなら、私たちは、地獄から救い出され、永遠のいのちを与えられたと確信できます。 そうでない者は、永遠の死にとどまっているのです。 15 だれでもクリスチャンの仲間を憎む者は、心の中で人殺しをしているのです。 言うまでもないことですが、人殺しに、永遠のいのちはありません。…

ヨハネの第一の手紙 4

1 心から愛する友よ。 だれかが「これこそ神様の教えです」とふれ回っても、それをうのみにして、何もかも信じてはなりません。まず、それが確かに神様から出たものかどうかを、試しなさい。 多くの偽教師があちこちに現われているからです。 2 彼らのことばが聖霊様から出たものかどうかを確かめる方法があります。 つまり、神の子イエス・キリストが、現実に生身の人間となられたことを、その人が認めるかどうかで決まるのです。 もしそのことを認めるなら、彼のことばは神様から出たものと信じていいでしょう。 3 しかし、そうでなければ、神様から出たものではなく、明らかに「反キリスト」と同じく、キリスト様に敵対する者から出ているのです。 この反キリストが出現することは、以前から聞かされていたはずです。彼らは今、至る所で、キリスト様への敵意をむき出しにしています。 4 愛する友よ。 あなたがたは神様の側につく者として、キリスト様に敵対する者と戦い、すでに勝利を収めてきました。 それは、心のうちに、この不正な世に巣くう、どんなに悪い教師よりも、はるかに強い方がおられたからです。 5 その教師連中は、この世につく者であり、この世のことにのみ心を奪われています。 ですから、この世の人たちは、彼らに関心を寄せるのです。 6 しかし、私たちは神様 の子供です。 ですから、いつも神様と共にいて、親しく語り合っている人だけが、私たちのことばに耳を傾けるのです。 そうでない人は、耳を貸そうともしません。 このことからも、ほんとうに神様から出たことばを語っている人かどうかを、見分けることができるのです。 神様から出た教えに、この世は耳を傾けないからです。 7 愛する友よ。 互いに愛し合いましょう。 愛は神様から出ています。 ですから、人を愛する親切な人は、その行ないによって、自分が神様の子供であることを証明すると同時に、ますます深く、神様を知るようになるのです。 8 反対に、人を愛さない不親切な人は、神様を知らないことを暴露しています。 なぜなら、神様は愛だからです。 9 神様は、かけがえのないひとり息子を、この不正な世に遣わし、その方の死によって、私たちに永遠のいのちを与えてくださいました。 そのようにして、どんなに私たちを愛しておられるかを、証明されたのです。 10 この神様の行為によって、私たちは、何がほんとうの愛か、知ることができました。 真の愛とは、神様に対する私たちの愛ではなく、私たちに対する神様の愛なのです。 それは、私たちの罪を責める自らの怒りをなだめるために、神様がひとり息子を差し出された愛に尽きるのです。 11 愛する友よ。 神様がこれほど愛してくださったのですから、私たちもまた、互いに愛し合おうではありませんか。 12 私たちは、これまで一度も神様を見たことがありません。 しかし、互いに愛し合う時、神様は、私たちの心の中に住んでくださり、心の中の神様の愛を、なおいっそう強めてくださるのです。 13 神様は、私たちの心に聖霊様を遣わしてくださいました。 そのことが、私たちが神様と共に生き、神様も私たちと共に歩んでくださる証拠です。 14 さらに私たちは、神様がひとり息子を世の救い主として遣わされたのを、この目で見、それを、いま全世界に伝えています。 15…